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セキュリティ教育の目的と必要性|形骸化させないために担当者が最初に知るべきこと

サイバー攻撃の高度化やガイドライン対応の必要性が高まるなか、企業でセキュリティ教育の重要性が注目されるようになりました。

一方で、実際に教育を任された担当者は、「何から手を付ければいいのか分からない」「とりあえず前年と同じ内容で進めている」という悩みも見受けられます。

本記事では、セキュリティ教育を任されたばかりの担当者に向けて、教育の目的と必要性を整理し、形骸化させないために押さえておきたい考え方を解説します。

目次[非表示]

  1. 1.セキュリティ教育を任されても「何をすればいいか分からない」
    1. 1.1.経験の浅い担当者ほど「前例踏襲」になりがち
    2. 1.2.迷ったときに立ち返るべきは「セキュリティ教育の目的」
  2. 2.セキュリティ教育の目的とは何か
    1. 2.1.目的は「知識を覚えさせること」ではない
    2. 2.2.社員の行動を変え、事故を未然に防ぐことがゴール
  3. 3.なぜセキュリティ教育は必要なのか
    1. 3.1.セキュリティ事故は技術よりも「人」が起点になる
    2. 3.2.教育なしでは同じミスが繰り返される理由
  4. 4.目的が曖昧なセキュリティ教育は失敗する理由
    1. 4.1.ガイドライン対応だけを目的にしてしまう
    2. 4.2.形骸化・マンネリ化が起こる典型パターン
  5. 5.目的から考える「意味のあるセキュリティ教育」の条件
    1. 5.1.実務と切り離された教育での行動は変わらない
    2. 5.2.理解した「つもり」を防ぐ仕組みが必要
  6. 6.セキュリティ教育の目的達成を支援する「セキュアプラクティス」
    1. 6.1.誤操作を体験することで行動レベルの理解につなげる
    2. 6.2.教育効果と運用負荷軽減の両立を実現
  7. 7.まとめ|セキュリティ教育は「目的整理」がすべての出発点

セキュリティ教育を任されても「何をすればいいか分からない」

セキュリティ教育を担当することになったものの、具体的な進め方が見えずに戸惑うケースが見られます。まずはセキュリティ教育でよくある悩みと、どう行動するのがいいのかを解説します。

経験の浅い担当者ほど「前例踏襲」になりがち

セキュリティ教育は、情報システム部門の担当者が本来業務と並行して任されることが一般的です。そのため、教育設計に十分な時間を割けられず、「昨年と同じ資料を使う」「決められた時期に一斉受講させる」といった前例踏襲になりやすい傾向です。

しかし、サイバー攻撃の手口は年々変化しており、過去と同じ内容では現場のリスクに対応できない可能性があります。前例どおりに実施しているにもかかわらず、担当者自身が「この教育で本当に意味があるのだろうか」と不安を感じてしまう状況が多いのも実情です。

迷ったときに立ち返るべきは「セキュリティ教育の目的」

進め方に迷ったときに重要なのは、セキュリティ教育の目的を明確にすることです。教育の目的が曖昧なままでは、内容の選定や手法の判断基準が定まらず、結果として形骸化しやすくなります。

セキュリティ教育は「実施すること」自体が目的ではありません。目的を明確にするためにも、社員にどのような行動を取ってほしいのか、どのようなリスクを減らしたいのかを整理すると、教育の方向性が見えてきます。

まずは目的に立ち返ることが意味のあるセキュリティ教育への第一歩となります。

セキュリティ教育の目的とは何か

セキュリティ教育を形骸化させないためには、教育の目的を正しく理解しておく必要があります。

目的は「知識を覚えさせること」ではない

セキュリティ教育というと、「脅威の種類を覚える」「注意点を理解する」といった知識習得を目的にしがちです。しかし、知識を覚えただけでは、実際の業務におけるリスクを十分に減らせません。

例えば、フィッシング詐欺の存在を知っていても、業務中に届いたメールを前にしたときに正しく判断できなければ無意味です。知識として理解しているのと、実践できるかどうかの間には、大きな差があります。

セキュリティ教育の目的は、知識を増やすことそのものではなく、知識を基に適切な判断ができる状態をつくることです。

社員の行動を変え、事故を未然に防ぐことがゴール

セキュリティ教育のゴールは「社員が危険な場面に直面した際に、正しい行動を選択できるようにすること」と定める必要があります。セキュリティ事故の多くは、社員の何気ない操作や判断をきっかけに、下記のような日常業務の延長線上で起こるケースが大半です。

  • 添付ファイルを開く

  • URLをクリックする

  • 指示に従って情報を入力する

そのため、怪しいと感じたときに立ち止まる、確認する、報告するといった行動を自然に取れる状態を目指す必要があります。
セキュリティ教育は行動変容を促す取り組みです。

事故を未然に防ぐためには、社員一人ひとりの判断力向上が欠かせません。目的をこの点に置くことで、教育内容や手法の選び方も明確になります。

なぜセキュリティ教育は必要なのか

セキュリティ対策が進んだ昨今でも、さらに教育の重要性が高まっている理由を整理します。

セキュリティ事故は技術よりも「人」が起点になる

多くの企業では、ウイルス対策ソフトやファイアウォールなど、技術的なセキュリティ対策を導入しています。しかし、技術的な対策だけではセキュリティ事故を完全に防ぐことはできません。

実際の事故を振り返ると、以下のような社員の操作や判断がきっかけになっているケースが大半です。

  • メールの添付ファイルを開いてしまった

  • 偽のWebサイトに情報を入力してしまった

どれだけ高度な技術対策を講じていても、人の判断が介在する場面ではリスクが残ります。

セキュリティ事故は技術的な弱点よりも、人の行動を起点として発生することが多いため、技術対策とあわせてセキュリティ教育が必要とされています。

教育なしでは同じミスが繰り返される理由

セキュリティ教育を実施しない、または形式的に終わらせてしまうと、過去と同じミスが繰り返される可能性も高まります。人は一度注意された内容でも、具体的なイメージを持てなければ、時間の経過とともに意識が薄れてしまうものです。

特に、実体験のないリスクは自分事として捉えにくく、「自分は大丈夫だろう」と考えてしまいがちです。結果として、危険な兆候に気づかず、同様の事故が再発してしまいます。

キュリティ教育は、自分事に捉えにくいリスクから発生する事故の繰り返しを防ぐための取り組みです。教育を通じてリスクを理解し、正しい行動を習慣化することで、事故の発生確率低下につながります。

目的が曖昧なセキュリティ教育は失敗する理由

セキュリティ教育がうまく機能しない背景には、目的が整理されていないことも理由として挙げられます。

ガイドライン対応だけを目的にしてしまう

セキュリティ教育を実施する理由として、ISMS※1やPMS※2などのガイドライン対応を挙げる企業は少なくありません。定期的な教育の実施が求められるため、教育そのものが義務として扱われやすい傾向です。

しかし、ガイドラインに沿って実施することだけを目的にしてしまうと、「実施した事実」を残すことが優先されてしまいます。結果として、教育内容が形式的になり、社員の理解や行動変容まで踏み込めないケースが見られます。

ガイドライン対応は重要ですが、あくまで手段の1つです。本来の目的である事故防止やリスク低減を見失うと、セキュリティ教育は期待した効果は発揮されません。

※1・・・「ISMS」とは、情報セキュリティマネジメントシステム(Information Security Management System)の略
※2・・・「PMS」とは、個人情報保護マネジメントシステム(Personal information protection Management Systems)の略

形骸化・マンネリ化が起こる典型パターン

毎年同じ資料を使い、同じ説明を繰り返すことで、受講者の意識は徐々に低下するのが典型パターンです。

受講者が「また同じ内容だ」と感じると、教育に対する集中力や当事者意識が薄れます。結果として、教育を受けていても行動が変わらず、事故防止につながらなくなります。

形骸化・マンネリ化を防ぐためには、セキュリティ教育の目的を明確にし、教育の狙いを担当者自身が理解しておくことが重要です。目的が明確であれば、内容や進め方を見直す判断もしやすくなります。

目的から考える「意味のあるセキュリティ教育」の条件

セキュリティ教育の目的を達成するためには、内容や形式にいくつかの条件があります。

実務と切り離された教育での行動は変わらない

セキュリティ教育が現場で活かされない理由の1つに、実務との乖離があります。一般論や抽象的な説明だけでは、社員は自分の業務と結びつけることが困難です。

例えば、「不審なメールに注意する」と説明されても、実際の業務で受信するメールを想定できなければ、判断に迷った際の行動にはつながりません。実務の流れを意識した教育でなければ、行動を変える効果は期待しにくくなります。

意味のあるセキュリティ教育には、日常業務のなかで起こり得るシーンを想定し、社員が自分事として考えられる体制が重要です。

理解した「つもり」を防ぐ仕組みが必要

セキュリティ教育では、「理解したつもり」になってしまうことも問題です。説明を聞いただけでは、自分が正しく判断できるかどうかを客観的に確認できません。

実際には、内容を理解したと思っていても、判断を迫られる場面では誤った行動につながりがちです。教育の現場で起こるギャップを放置すると、教育の効果は限定的になります。

セキュリティ教育には、理解度を確認し、誤った認識に気づける仕組みが求められます。理解を行動につなげるためには、教育の過程で気付きや振り返りの機会を設けることが重要です。

セキュリティ教育の目的達成を支援する「セキュアプラクティス」

行動変容を目的としたセキュリティ教育を実現する手段の1つとして、体験型教育サービス「セキュアプラクティス」があります。

誤操作を体験することで行動レベルの理解につなげる

セキュアプラクティスは、Webブラウザ上で実際の攻撃を想定したシナリオについて、体験できるセキュリティ教育サービスです。受講者は、標的型攻撃メールやフィッシング詐欺などに直面した状況を想定させ、自ら判断しながら操作を進めます。

なお、本サービスはあえて誤った操作を体験できる点が大きな特徴です。間違えた結果としてどのようなリスクが生じるのかを理解することで、単なる知識ではなく、行動レベルでの気づきにつながります。体験後には解説が用意されており、判断のポイントをその場で復習できます。

実務に近い形で判断を経験することで、危険な場面に遭遇した際にも落ち着いて対応できる力を養えるセキュリティ教育サービスです。

教育効果と運用負荷軽減の両立を実現

セキュリティ教育を継続するうえで、担当者の運用負荷は無視できない課題です。セキュアプラクティスは、受講から解説までをブラウザ上で完結できるため、Windows環境であれば特別な構築や個別対応をほとんど必要としません。

また、管理者画面では受講状況や進捗を確認できるため、教育の実施状況を把握しやすくなるのも特徴です。結果として、教育担当者は運用に追われることなく、教育内容の見直しや改善に時間を割けます。

まずは資料を確認したり、デモを通じたりしてご検討ください。

まとめ|セキュリティ教育は「目的整理」がすべての出発点

セキュリティ教育を効果的に進めるためには、最初に目的を整理することが欠かせません。知識を覚えさせることや、ガイドラインに対応すること自体が目的になってしまうと、教育は形骸化しやすくなります。

本来の目的は、社員一人ひとりの判断力を高め、事故を未然に防ぐ行動につなげることです。本来の目的を明確にすることで、教育内容や手法の選定に迷いが生じにくくなります。

セキュリティ教育をこれから見直したい、あるいは初めて任されたという担当者は、まず「どのような行動を社員に求めたいのか」を言語化することから始めるのをおすすめします。そのうえで、実務に近い形で学べる教育手法を検討する流れが失敗しにくくなる流れです。

体験を通じて理解を深められるセキュアプラクティスは、目的整理の延長線上でも検討しやすいのが特徴です。自社のセキュリティ教育の方向性に合うかどうか、情報収集の一環として確認してみてください。

セキュリティア推進部
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